第9回のタウン情報は、四條畷と大東の近くの「ご縁日」のお話です。
その昔、商店街も市場もなく、人々が物を買うには「市」が開かれました。歴史では信長で有名な楽市楽座の「市」です。地名では、毎月4日に市があったところを四日市、毎月8日に市があったのを八日市と名残があります。
縁日と聞くとお祭りや露店出店に屋台を思い浮かべ、賑わいを感じさせます。
本来「縁日」は、祭りやお店の類を示す言葉ではありません。縁日の「縁」は「ご縁」の「縁」。「日」はそのまま。では、なにの「ご縁」か?それは神仏との「ご縁」です。神仏毎に所縁のある日にちが決まっており、それ日が神仏との「ご縁日」になります。そのご縁を求めて、多くの参拝者が寺社仏閣を訪れました。この賑わいに、寺社の門前に、露店が現れました。
縁日の露店と言えば「わたあめ、やきそば、金魚すくい」など、子供の喜ぶもの。今の時代ではB級グルメをイメージする人も多いと思います。
大昔の縁日の露店は、子供だけじゃなくて、大人が必要な日用品を手に入れる場所でもありました。商店街も市場も近くになくても縁日のお寺に行けば、色々なものが買えました。今でもご年配者が縁日に行けば、珍しい物をお土産に買っています。そして、上等文句が「これは普通じゃ売ってない」「簡単には買えない」と言って自慢したりします。今でも終い弘法や終い天神では、年末年始の必需品から食料品日用品、更には骨董品など様々な露天出店があります。そして、その名残が今の縁日でもあります。乾物や七味や包丁や箸、スーパーやホームセンターで買うよりも個性豊かで味わいのある商品が多いです。最近ではアイデアグッズもあり、テレビ通販やセレクトショップより面白い掛け合いも見物です。そして、昔からの意図か主催者や寺社の意向を受けて、手作りのモノ限定の縁日の「市」もあります。蜂蜜やお茶の生産者、パンや焼き菓子なども売っています。蜂蜜は産地が分かり日本蜜蜂が集めたモノ、農薬有機栽培のお茶、天然酵母のパンや、保存料など無添加のクッキーなど、本当に簡単には手に入らないものばかりです。
四條畷と大東から比較的近いご縁日一覧
妙見さん 毎月1日、15日
箕面山 毎月7日(4月だけ15日、弁財天の縁日は巳の日)
門戸厄神 毎月19日(1月だけ18日も)
石切劔箭神社 毎月7日、17日、27日
柳谷観音 毎月17日
東寺 毎月21日
四天王寺 毎月21日大師22日太子
大阪天満宮 毎月25日
北野天満宮 毎月25日
清荒神 毎月27日、28日
瀧谷不動尊 毎月28日